ベネディクト・カンバーバッチ/クレア・フォイ

君とネコとの思い出が、永遠に僕を守ってくれる。

7月5日 Blu-ray&DVD発売!
Theater

Introduction

 夏目漱石にも影響を与え、
英国で爆発的な人気を博した
ネコ画家ルイス・ウェイン
彼を守り続けた妻とネコとの
愛の物語

19世紀末から20世紀にかけて、イギリスで大人気だったイラストレーター、ルイス・ウェイン。夏目漱石の「吾輩は猫である」に登場する、絵葉書の作者だとも言われている。彼が描いたネコは、愛らしくてコミカル、生き生きとしたタッチで今にも絵から飛び出してきそうなものばかり。
そんな絵を残したルイス・ウェインとは、どんな人物だったのか? ネコを描き始めたきっかけと理由とは? そこには、周囲からの大反対のなか結婚し、3年後にこの世を去ってからも、その愛で夫を生涯守り続けた妻エミリーと、親友であり人生の師でもあるネコのピーターとの物語があった。
出演は、ベネディクト・カンバーバッチ(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)、クレア・フォイ(『ファースト・マン』)。監督は、俳優・監督としても、その才能が注目されている日系英国人のウィル・シャープ。
たとえ命が尽きても、愛は残された者と共に生き続ける──その美しくも貴い真実を観る者に信じさせてくれる、優しく温かな愛の物語が誕生した。

Story

イギリスの上流階級に生まれ、父亡きあと一家を支えるためにイラストレーターとして活躍するルイス。妹の家庭教師エミリーと恋におちた彼は、大反対する周囲の声を押し切り結婚するが、まもなくエミリーは末期ガンを宣告される。庭に迷い込んだ子猫にピーターと名付け、エミリーのために彼の絵を描き始めるルイス。深い絆で結ばれた“3人”は、残された一日一日を慈しむように大切に過ごしてゆくが、ついにエミリーがこの世を去る日が訪れる。以来、ピーターを心の友とし、ネコの絵を猛然と描き続け大成功を手にしたルイスだった。しかし、次第にルイスは精神的に不安定となり、奇行が目立つようになる。やがて「どんなに悲しくても描き続けて」というエミリーの言葉の本当の意味を知る──。

Cast&Staff

Comments

順不同

たくさんのネコが、存在感を持って登場します。ルイス・ウェインはネコとヒトとの距離を、愛で近づけた貴重な芸術家です。100年の時を隔て、彼と共鳴します。ネコをよく見ること、そして、愛すること。/岩合光昭さん(動物写真家)
私の家には3年前から保護猫である黒猫の男の子マルと白黒ハチワレの女の子オレオがおります。自分でも不思議なくらい猫愛が日に日に膨張し私の暮らしを信じられないくらい豊かなものにしてくれています。ルイスが亡くなってもう80年以上経ちましたが、こんなに猫と人間が共存する世の中になっているなんてきっと驚いているでしょうね。愛妻と愛猫をひとすじに愛した稀有な芸術家ルイスをこの作品で知ることが出来て心から感謝しております。私自身も愛猫を描いた絵画が何点かありますが、これからもマルとオレオをモデルにして描いていこうと思います。是非完成した作品を皆さまにも観て頂けるようにあや子画伯も頑張ります。/藤あや子さん(歌手)
今では身近な「猫コンテンツ」の意外な歴史に触れ、涙が止まりませんでした。美しい画面とストーリーにも目が釘付けになってしまいます。ネコを描くイラストレーターさんはもちろん、全ネコ好きさんだけでなく、ネコにちょっぴり苦手意識がある方にも、みんなみんなに観てほしい! そんな作品でした。/もじゃクッキーさん(「しかるねこ」作者)
オリジナルイラストコメント/esk(いーえすけー)さん(イラストレーター)
どんなことがあろうと人生を投げ出さない。不器用ながらも『好き』を貫くルイス・ウェインに胸が熱くなりました。情けないけどどうしようもなくかっこいい、猫イラストレーターの大先輩。いま出会えてよかった!!そう思える映画です。/トコロ コムギさん(イラストレーター)
涙が止まらなかった。映画館を出たあと、きっと当たり前の日常が美しく輝く世界に変わるだろう。/DIZさん(映画アクティビスト)
愛猫と一緒に観ました。ルイス・ウェインの心情の変化と共に変わっていく自身の作風とそれとリンクする映像の美が素晴らしい。野良猫だらけの下町出身で家族も嫌っていた『猫』という存在と今僕が共に暮らしているのも、ルイス・ウェインのお陰なのかも。サー・ウィリアムが途中からエキゾチックショートヘアーにしか見えなくなりました。/相田周二さん(三四郎)
幼い頃から集めてきたネコシールやカードに描かれたファンタジーなネコたち。絵の中で楽しく生きているネコたちが生み出された背景を知り、愛おしさが込み上げました。/坂本美雨さん(ミュージシャン)
悔しいけれども、いたく感動してしまった。「表現者」には、たった一つだけこだわり続けるものがあれば、表現し続けることができる、表現し続けていいのだとこの年齢で励まされてしまった。人間の「表現活動」に少しでもかかわっている人は必見。でも考えてみれば、「生きる」ことは「表現活動」だろうから、誰もが必見ということか。かつて私と一緒に芝居の英語台本を作ったことのある、遥かに年下のWILL SHARPEが演出した映画。スピーディーで、とにかく台詞が美しい(WILLはこの映画でも、共同脚本家でもあるらしい)「私が美しくしたんじゃない。世界が美しい」思わず、このセリフを書き留めておいたら、最後に回想のように再び現れた。やっぱり一緒に芝居を作っただけあって、感じるところは同じだ。私が一番得をした観客かもしれない。愛する人の「死」を描く時も、凡庸に「死に顔」を見せることは一切なく描ききった。その表現術も、MY CUP OF TEA(私の趣味)だった。やがて「死者」になっていく妻が、「ここは私たちの場所。あなたが必要な時に私はいつでもいるわ」と生前に語ったその場所こそが、この映画の最後の絵になったのも出色の出来栄え。昨今、何を見ても「深さ」に物足りなさを感じている人、ぜひ見てやって下さいまし。それにしても、WILLは若いのに、なんでこんなにも「人生」と「愛」を描けるのだろう。今度会った時、教えてください。/野田秀樹さん(劇作家・演出家・役者)

ヒグチユウコさん×大島依提亜さんコラボ
オルタナティブポスター

画家・絵本作家のヒグチユウコさんと
グラフィックデザイナーで本作のデザインも手掛ける
大島依提亜さんによる共作。
2種類のポスターを制作いただきました!
ネコをモチーフにこれまでも多くの作品を描いてきた
ヒグチユウコさんだからこそ描くことができた、
新旧のネコ画家による時代を超えた
コラボレーションポスターとなっております。

ルイス・ウェインと愛ネコ・ピーターが見つめ合い、
二人が溶け合ったデザイン
ルイス・ウェインにオマージュを捧げたデザイン。
枕投げのウェインのイラストが元ネタ